momoko-mamaの          今日のことのは

アラ還世代のmomoko-mama。長年暮らした戸建てからマンションへの住み替えをしました。日々のくらしの中で日々、感じたこと、考えたことを綴ります

理高文低?!!;コロナ禍での大学生の就職内定状況

 17日に内閣府が公表したGDP国内総生産)の一次速報では、年率換算27.8減となり、GDP減少率は、リーマンショック後の値を大きく上回り、コロナ禍による日本経済の落ち込みの大きさが示されました。正直言って、momoko-mamaは、「経済」については、ホントに疎く、高校の「政治・経済」の授業で、「円高・円安」の考え方がなかなか理解できず、苦労した経験を持ちます。それでも、新聞を読みながら、これって、やはり影響が大きいのだろうなあ・・・と感じています。

何に対する影響かというと、「大学生の就職」です。娘は、大学2年生。来年度には、就活が始まる学年です。大手航空会社の採用中止とかもニュースになっていましたから・・・。

 

そんな中、(株)リクルートキャリアが、8月6日付で就職プロセス調査結果(2021年度卒)を公表していました。そのデータから、今年の就職状況を見てみましょう。

 

この調査は、リクルートの就職サイト(リクナビ2021)で、モニターを募集し、モニター登録した学生を対象に行ったインターネット調査で結果です。大学生3,324人が登録し、8月1日時点の調査の集計対象は945人でした。対象者は、就職志望者のみですが、その中で「②公務員」「③教員」「④医師・歯科医師・看護師」のみ選択した者は除かれています。つまり、一般企業(民間企業)の就職を希望している学生の結果ということになります。

 

それでは、いくつかの結果を見てみましょう。下のグラフは、「就職プロセス調査結果(2021年度卒)」で公表されているデータを元に、momoko-mamaが作成しました。

 

まず、全体の就職内定率。下のグラフは、昨年度(2020年3月)卒業生(青いグラフ)と現在就活中の大学4年生(2021年3月卒業生)(赤いグラフ)の2月から8月までの就職内定率の推移です。4月までは、昨年を上回るペースで内定が決まっていたのですが、5月で内定率は逆転しています。ちょうど、緊急事態宣言が出された後です。コロナで一気に逆転、6月以降、内定率は上がってきていますが、今年は昨年より1割ぐらい低い水準で推移しています。

ちなみに、8月1日時点での2021年3月卒業生内定率は、81.2%。2020年3月卒業生の内定率は91.2%でしたので、ちょうど-10.0ポイントとなっています・・・。f:id:momoko-mama2001:20200819080916p:plain

このデータを、文系、理系別で比較してみると・・・。
ちなみに、青いグラフが理系、赤いグラフが文系、実線が2021年3月卒、点線が2020年3月卒です。

f:id:momoko-mama2001:20200819080936p:plain

 ・・・。内定率が、昨年に比べて大きく下がっているのは「文系」です。8月1日時点で、内定率は理系90.8%(昨年より3.5ポイント減)で、ほぼ昨年並みであるのに対して、文系の内定率は、76.9%(昨年より12.9ポイント減)と昨年より1割以上も低下しています・・・。元々、就職は、「理高文低」の傾向はあったのでしょうけど、今回のコロナ禍でその差は大きく開いています。文系の我が家の娘・・・どうなるのでしょう。

このことについて、理系は採用選考が総じて早く進んでいたこと、産業構造の変化に伴う人材需要としても底堅い状況であるのに比べて、文系は、採用選考後ろ倒しの影響とともに一部採用抑制の動きに影響されていると、リクルートは分析しています

 

 

最後に、男女別の就職内定率です。男女とも昨年に比べると大きく下がっていますが、理系文系に比べると、男女による就職内定率の差は大きくありません。 

f:id:momoko-mama2001:20200819080949p:plain

 コロナ禍で、一気に下がった景気。それに伴い、新規採用人数が抑えられ、大学生の就職活動が苦戦している現象がデータからも見えてきました。それでも6月には半数以上の人が内定をもらっていますので、優秀な人はどんな時でもちゃんと就職できるということなのでしょうか。リクルートによると、2021年卒の大卒求人倍率1.53で、リーマン・ショックや東日本大震災影響のあった20112014年卒時の約1.3倍と比べて下がっているわけではないそうです。ぜいたくを言わなければ、就職できる・・・?!

 

民間企業の就職活動は、壮大なAO入試のようで、中はブラックボックスのように感じます。それに比べると、公務員は一般入試に近く、どんな対策を取ればいいのかが比較的みえます。娘の周りでは、早期から司法試験を目指して勉強ししている(法科大学院に行かず学部卒業時に司法試験合格を狙っている)人や、国家公務員試験対策を始めている人なども多いようです。

 

この調査では大学院生への調査もされています。

8月1日時点での就職内定率は92.5%(前年より4.5%減)ですが、学部生より10.0ポイント上です。ただ、これには大学院生の大部分が理系であることも影響しているだと思います。院生の公表されているデータには理系はあっても文系はありませんでした・・・。文系の研究院に行く人は少ないし、またその後、一般企業に就職しようと思う人も少ないのでしょうね。ちなみに、理系(2021年3月卒業・修了生)だけでみると、院生の内定率93.8%、学部生90.8%と、差は大きくありませんでした。

 

やはり、「理系は、就職に強い!!」ということなのでしょうか。文系娘を持つmomoko-mamaとしては、今後の景気動向が気になります・・・。

 

 

 

このことに興味のある方は、下のデータをご確認ください。

【データの出典】しゅうしょく未来研究所 就職プロセス調査(2021年卒)―「2020年8月1日時点 内定状況」,株式会社リクルートナビ,2020年8月6日           →出典 https://www.recruitcareer.co.jp/news/20200806oj8yx.pdf